「一番先に生まれただけなのに、なぜ私ばかりつらい思いをしなきゃいけないの?」
こんにちは。毒親育ちのおまーです。
いつも両親の標的にされるのは長女である私ばかり。自由に生きている妹が憎くて仕方がありませんでした。
毒親という言葉が認知されて、自分が毒親育ちと認識した人も多いかと思います。しかし毒親に育てられるという家庭環境の人はそんなに多くはありません。
(隠している人もいるかもしれませんが、私は毒親育ちの人にまだ出会ったことがありません…)
だからたくさんの人の体験談を参考にしたくても、参考にできる人がいない!
これがなかなかツライ…
辛い経験や気持ちを共感したい・してほしいのに、その相手がいない…
ただでさえ辛いのに、解決策が見つからないんです。
この記事では
- 毒親の犠牲になりやすいのはなぜ長女なのか
- 毒親が長女を支配していく過程
などを体験談をもとに考えていきたいと思います。
毒親にはいろいろなタイプがいますが、私の父はモラハラで酒乱・母は過干渉タイプの毒親です。他のタイプの毒親の話には当てはまらないかもしれませんが、興味があれば覗いてみてください。
毒親の犠牲になりやすいのはなぜ長女なのか
実家にいた頃は、毎日思っていました。
「好きで姉に生まれたわけじゃない」
なぜ、長女の私が犠牲になったのか。
毒親に言われた言葉から紐解いていきたいと思います。
長女の性格を利用される
長女あるあるの性格で断トツだと思います。
真面目で正義感が強い
この性格が長女が犠牲になりやすい理由だと思っています。
なぜなら真面目なので、言われたことはきちんとやります。勉強も言われなくてもやるし、忘れものもしたことがない。だから、「手のかからない子」と言われていました。
これこそ毒親が子どもに甘える原因。
長女はしっかりしている
⇩
長女に任せればいい
この思考がどんどんねじれていき、毒親の思い通りに動く長女を支配していきます。
1人目だから期待をしている
親も初めての子育て。
一人目にはいろいろな期待をしていることも原因になっているのでしょう。
自分が親になってみてわかるのは、2人目は肩の力を抜いて子育てできているということ。よくも悪くも適当。でも一人目は何もかもが初めてで、常に気を張っていたと思います。
この違いが長女だけが厳しく育てられる理由でしょう。
長男の場合は?
長男の場合は犠牲になりにくいのではないかなと思います。あくまでもなりにくいなので、必ずしもならないわけではありません。
男の子と女の子、両方のお子さんがいるお母さんは同じことを言う人が多い気がします。
「男の子はただただ可愛い。でも女の子は小さくても女同士だからケンカになってしまう。」
長男にももちろん期待はする。
でも、そこに〈ただただ可愛い〉という感情が乗っかることで、毒親の犠牲になりにくい。
また過干渉タイプの毒親を持つ男の人の行動は両極端になりやすい傾向にあります。
- 距離を取る
- マザコンになって毒親だと気付かない
距離を取れば、毒親からの支配から逃れることができる。
マザコンになれば、支配されている意識もないから幸せ。
女性の方が母親からの攻撃を受けやすく、だからといって簡単に振り切れるほどの力がないから犠牲になりやすいのです。
毒親が長女を支配していく過程
毒親が長女に甘える
真面目で扱いやすい長女を毒親は支配していきます。
私の場合は、
- 妹の世話
- 家事
を小さい時からやってきました。
中学生の時には、家の家事のほぼすべてを私がこなしていました。
やりたくなさそうにすれば、「お姉ちゃんなんだから」「お姉ちゃんなのに」という魔法の言葉を言われます。
そう言われてしまうと、心では「好きで姉になったわけではない」と思いながら、「長女だからしっかりしないと」と思ってしまうのです。期待に応えることが姉としての使命なんだと、洗脳されていくのです。
恐怖心で反抗できないようにする
期待に応えようと思っていても、やしたくないときもある。反抗だってしたくなります。
長女は家のことを一生懸命やっているのに、次女はただ好きな事をやっているだけ。文句だって言いたくなります。
でも、逆らうとどうなるかは叩き込まれているのです。
例えば私の場合は、
- 門限に1分でも遅れれば、家に入った瞬間に物が飛んでくる。
- 反抗すれば、逆らったお前が悪いと長時間の説教
- 怒りがピークになれば、髪を引っ張って引きずり回される
毎回反抗するたびに、こんなことされたら逆らう気なくなりますよね…。
黙って言われた通りに動いていた方が平和。
だから、ほとんど反抗せず過ごしていました。
反抗しないから長女が可愛い毒親
反抗ができないようにしつけてあるので、毒親は長女が扱いやすくて可愛いのです。
- 本当はいろいろなことをしてあげたいけど、してあげられなくて申し訳ないと思っている
- 娘が可愛くてしょうがない
- 娘自慢を親戚、友達にする
今思うとサイコパスかな?と疑うレベルで怖い。
常にこのようなことを聞かされていると長女は、
「私は良い子。だからもっとしっかりしてお母さんを助けてあげないと」
という考えになっていきます。
娘の評価が毒親の評価となるため、親はどんどん過干渉になっていき支配しようとします。自分の評価を上げるため必要な道具だから手放そうとしません。
父親から母を守るのが長女の使命と思い始める
これは私の話になりますが、自分で物事を判断できるようになると、モラハラで酒乱の父の相手をしている母が可哀想に見えるようになりました。
私は母を守らないといけないと思いこみます。母は私が殴られていても守ってくれないのに。
正義感の強い性格のせいで自ら毒親の犠牲になっていくのです。
そのうち父が癌になり入院生活になると、母は不倫をし、家に帰ってこなくなりました。その後父が亡くなり、不倫相手と一緒に遠くで暮らしたいと言った母。
私は「お母さんは今までたくさん苦労したから、幸せになってね」と送り出しました。
その時の妹はまだ高校生。祖父母の家に預けられました。
今なら、一番苦労したのは私だし、私たちは捨てられたと認識することができます。でもこのとき、偉大なるお母様と思っていた私は、お母さんの幸せは私が守ると思っているのです。
完全に教祖様と信者の関係。
母はこの関係をうまく利用して、自分を正当化していたのです。
支配された長女はどう育つのか
普通がわからない私ですが、大人になって気が付いた毒親に支配された結果だなと思うところはこちら。
情緒不安定になる
- 長女になんてなりたくなかった
→でも長女だからしっかりしないといけない - 次女が羨ましい
→自由な次女が憎い。お前がいなければとまで思う。 - 私だってやりたくないときがある
→でも殴られるからやるしかない - なんで私ばかりこんな思いをしなきゃいけない
→でもきちんとやっているとお母さんは褒めてくれる
常に両極端の思いを抱えながら幼少期を過ごしていました。それでは情緒不安定にもなりますよね。
人の顔色をうかがうようになる
とにかくすぐ怒られるので、人の顔色を窺いながら過ごしてきました。
自分が発した一言で、空気が変わる経験を何度もしているうちに、自分の意見が言えなくなりました。
自己肯定感が低くなる
小さいときからこのような感情で過ごしていると、自分という存在が何なのかわからくなっていきます。そうなると自分という人間に自信が持てないのです。
いい子にしていれば褒めてくれる。
でもいい子にしていない妹の方が楽しそう。
親のいうことばかり聞いている自分は何なんだろう?
どうせ自分はいなくても何の支障もないんだ。
どうせ私なんて…という思考回路になります。
人が信用できない
私は親に可愛がられているという思考を植え付けられています。
でも親の矛盾には気づいています。言っていることとやっていることが違うのです。だから、人が信用できない。
どうせこの人も表面ではいいこと言いながら、裏ではどう思っているかわからない。人はいつか裏切る。
小学校の低学年からずっと思っていました。だから周りが自分よりずっと子どもに見えていたし、見下していたとも思う。
毒姉化する
親の代わりに、家の事や妹の世話をしていたこともあり、母親代わりになることも多かった。
そうなると私が親から言われたことを、親の代わりに妹に言うようになります。そう育っているんだから、そうなりますよね。
耐性がない妹は反抗して家出をしたこともありましたが、私が全く気付かなかったため諦めて帰ってきました。私は妹を支配したかったわけではない。だから反抗されても母のように怒ることはありませんでした。
この差があるせいか、妹は母には反抗しかしないが、私の言うことは素直に聞きました。
でも考え方は母と同じになっていた私。
母が毒親だと気付き、解毒されるまでは妹にとって毒姉だったなと思います。
毒親の対処方法
いつまでも立場が対等にならないので、話し合いをすることが出来ないのが毒親です。こちらは話し合いがしたいのに、毒親は反抗された・恩を仇で返されたとしか受け取らないからです。
では、どう対処していくべきか?
言いなりにはならないと態度で示す
まずは、「私はあなたの言いなりではない」という態度を示していくことが必要になります。
過干渉な毒親の対策方法は?縁を切る前にまず試してほしい3つの方法
よく考えてみてください。子どもの意見を尊重をしてくれる親なら、私たちは悩んでこなかったはず。自分に自信を持って、楽しい人生を送っていれたかもしれないのです。
では、どうして悩んでいるのか?
子どもの気持ちを優先して考えるような親ではないから、私たちは悩むのです。
それならこちららも、親の意見を尊重する必要はないのです。
もう支配されるつもりはありませんよと態度で示してみましょう。
最終的に距離を置くしか方法はない
毒親が自分の悪いところを認め、治していく努力をしない限り、良好な親子関係を築くことはできません。
こちらの態度を変えたことによって、親も変わってくれたらいいですよね。
でもやっぱり上手くいかないことも多いのです。最終的な毒親の対処方法は心も物理的な距離も取る以外方法はないと感じています。
毒親に私は何が辛くて、何が嫌なのかを伝えてみたことがあります。でも母は「親に逆らったお前が悪い」と、壊れたロボットのように何回も叫んでいました。
何を言っても理解してもらえない
誰よりも子どもの味方なはずの親に理解してもらえないことが何よりも苦痛となってしまいました。こうなっては連絡を絶つ以外に、自分の心を守る方法は見つかりませんでした。
毒親と距離を取るとどうなるか
毒親と距離ができると、自分たちのことを客観的に見ることができるようになりました。
それまでは毒親だと思いながらも、
もしかしたら私が悪いのかもしない…
親と縁を切るなんて親不孝なのかもしれない…
と罪悪感でいっぱいで過ごしてきました。
でも時間が経つほどに、自分の心が安定していくのがわかりました。
毒親と離れたことによって、初めてきちんとした自分の意志が見えてきたのです。
自分の意志に従う
私は、自分の自由と心を守るために絶縁という選択をしました。
それが正しいとは思いません。でも、この選択は間違っていなかったと思っています。
絶縁することも、距離を置きながら連絡を取れるようにしておくことも、普通の生活に戻ることも正しいかどうかはわかりません。でも自分が間違ってなかったと思えればいいのです。
自分の心に耳を傾けて、自分の意志に従ってみましょう。
まとめ
いつまでも毒親のせいにして過ごしていると、いつか自分も毒親と同じになってしまいます。
自分の意志で、自分の責任で行動する力をつけなくてはいけません。
大変なことではありますが、自分で決めて行動するというのは素晴らしい事だと実感しています。
何歳からでも遅くありません。
自分の人生を歩んでみましょう。
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